結論から言うと「誰でも」「簡単に」開業できます!
なぜなら書類を1枚書いて提出するだけだから。
私は前職の退職日翌日に開業して個人事業主になりました。手続き自体は本当に簡単で30分もかからず終了。
でも、たった1枚の書類を出すだけで「個人事業主」という肩書ができて、背筋がピンと伸びる思いです。
今回は開業届の書き方だけでなく、あわせてやるべき手続きをお教えします。私が提出前に調べているとき、意外とやるべきことをまとめているサイトがなく困ったので作りました。
知らないと損をしてしまったり、二度手間になったりするので、これを参考に無駄なく開業しちゃて下さい!
目次
個人事業主になる=開業届を出すだけ!

個人事業主になる方法は、開業届を税務署に提出するだけです。
住所によって提出する税務署が決まっているので、国税庁のホームページから確認しましょう。
ただ紙を1枚書いて出すだけ。本当に拍子抜けするぐらい簡単です。これであなたも個人事業主になれます!
ちなみに、開業届は開業から1か月以内の提出が必要ですので、期限内に提出しましょう。
次に、開業届を出すメリットを見ていきましょう。
個人事業主になるメリット
青色申告ができる!

これが最大のメリット!!
青色申告をするためには開業届の提出が必須です。
個人で稼いだ場合は確定申告が必要ですよね。
確定申告には大きく分けると「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。
そのうち、青色申告なら特別控除最大65万円が受けられます。
つまり、稼いだ収入のうち65万円に関しては税金がかからないということ!
めっちゃお得!!
そのかわり複式簿記という、なかなかややこしい帳簿をつける必要があります・・・
でも、これは会計ソフトを使えばかなり手間が省けます。
もちろん会計ソフトの代金も経費で落とせますし、それだけで65万円もの控除を受けられたら嬉しいですね。
その他にも、青色申告のメリットはたくさん!
詳しい内容は「青色申告5つのメリットと適用するための3つの条件【0から学ぶ】」を見てくださいね。おすすめの会計ソフトも紹介しています。

社会的な信用ができる

開業しました!というと、片手間ではなくて仕事としてやってるんだなと世間に認められやすいです。
特に保育園を利用する場合、開業届の控えを出すことでちゃんと仕事をしている認定されやすいかなと思います。
個人事業主用のクレジットカードを作成できる

個人事業主が事業用にクレジットカードを作る時は開業届の提出が必要です。
事業用の支払いをプライベートの支払と分けることで、お金の動きがはっきりと区別できます。
また、細かい費用を建て替える必要が無いので、会計処理の手間も少なくなります。
事業用カードにしかない特典も多いですよ。
気合が入る

これ結構重要です!
やはりモチベーションが高く持てると、仕事の効率や進み方が違ってきます。
本気度が上がるって感じですね。
開業届の書き方

ほとんどの方は開業届を記入するのは初めてだと思うので、詳しい書き方をお教えしたいと思います。
開業届はあくまでも「届出」なので審査や確認はありません。出したらそのまま受付印を押されるのみです。
ここで、不安は解消してしっかり記入していきましょう。
開業届は、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」という名称の書類です。
税務署で記入することもできますが、国税庁のホームページでダウンロードして自宅で記入することも可能。ゆっくり調べながら書けるので家で書いておくことをオススメします。
この届出書の「提出用」と「控用」の合計2枚に同じ内容を記載します。
新規開業なら記入するのは以下の10か所!
〇左上枠外→管轄の税務署の名称と提出する日にちを記入
〇納税地→住所地にレ点・住所を記入
〇氏名・生年月日・マイナンバー
〇職業→文筆業(ライターさんの場合)
〇屋号→空欄でもOK
〇届け出の区分→開業にレ点
〇開業・廃業等日→開業する日にち
〇所得の種類→事業所得
〇開業・廃業に伴う届出書の提出の有無→「青色申告~」は有にレ点・消費税~は無にレ点
〇事業の概要→フリーライターとしてWEBコンテンツ記事の執筆とそれに付随する業務
以上の10か所を記入して、氏名の右側に押印すれば完成!
注意してほしいのは、控用にはマイナンバーを書かないこと!
うちのプリンターの問題かもしれませんが、控用のみマイナンバー欄には「※個人番号は印字されません」と、めちゃくちゃうすーい時で書かれています。つまり記入不要ってことですね。
私は最初気づかず書いてしまったので、書き直しになりました・・・
ちなみに、開業届控えは開業年月日を示す重要な書類です。
今後提出を求められることもあるので、きれいな字で書いておきましょうね。
そして必ず保管しておきましょう。
開業届の提出方法

開業届の提出方法は、郵送か持ち込みです。
おすすめは持ち込み!万一、誤っている・不足している部分があればその場で修正できますよ。
提出時の持ち物

提出の際は、以下の持ち物を持っていきましょう。
・記入した書類
・印鑑
・身分証明書(運転免許証など)
・マイナンバーがわかるもの(通知カードorマイナンバーカード)
持ち込み提出の方法
受付で提出用と控用の2枚を提出します。
職員さんが内容を確認後、受付印を押してくれます。控用が返却されるので保管しましょう。
郵送の場合
提出用と控え用、控え返送用の封筒(切手も貼っておく)を封筒に入れて郵送します。
税務署で受付後、控えを返送してくれるので保管しましょう。
一緒に手続きするのがおすすめな書類2種
開業届とあわせて、「所得税の青色申告承認申請書」「e-tax用のIDパスワードの発行」をすれば、開業&確定申告の準備が全て完了します。
どちらも税務署で手続きが必要な書類です。二度手間にならないように、まとめてやることがオススメ!
所得税の青色申告承認申請書

「青色申告承認申請書」は、先述の通り開業するならマストで出したい書類です。税金面での優遇が大きいですからね。
提出期限は開業日から2か月以内で、原紙は国税庁のホームページからダウンロードできます。
これは「控え用」という書類はないので、控えが欲しい場合は原紙を2枚記入・提出し、1枚を控えとして持ち帰りましょう。
e-tax用のID・パスワードを発行する

e-taxって絶対必要なの?
e-taxとは?
e-taxとは、インターネットを自宅して自宅で確定申告等の電子申請・申告・届出ができるサービスです。
つまり、確定申告時期に死ぬほど混んでいる税務署に行かなくても、自宅で待ち時間もなく確定申告ができるのです。
絶対必要ではないけれど、とても便利!
しかも、2020年分の確定申告以降はe-taxを使用した申告でないと、青色申告特別控除額が55万円に減額されることが決定しました・・・(2018年税制改正)
これまでe-taxでの確定申告にはマイナンバーカードとカードリーダーが必要でしたが、2019年1月からe-tax利用の簡便化が実施され「ID・パスワード方式」がスタートしました。つまり、より簡単にe-taxが利用できるようになったんです。
この「ID・パスワード方式」を利用するには、税務署で本人確認の上、ID・パスワードを発行してもらう必要があります。なので、開業届を出すときにまとめてやっちゃいましょう。
e-tax用ID・パスワードの発行方法
窓口で「e-tax用のID・パスワード登録をお願いします」と伝えます。
運転免許証などの身分証明書を確認した後、パソコンに氏名・住所等の入力をするように言われますので、職員さんの指示通り入力します。
わずか5分程度で、ID(利用者識別番号)とパスワード(任意設定・英数8文字以上)が発行できて、内容を記載した用紙を受け取れます。とても重要な書類なので大事に保管しておきましょう。
まとめ
開業届を出すことは個人事業のスタートです!
「これからは自分の腕で稼いでいくんだ!」と気持ちを新たに業務に取り組んでいきましょう!