育児

川崎病にかかった!2歳娘の経過(入院から退院まで)

点滴する子供

うちの娘が2歳の時に川崎病にかかりました

川崎病ってなに?って方はこちらの記事で確認してみてください。

熱を出した子供
発熱・目の充血・手足が赤いは川崎病を疑って!川崎病という病気を知っていますか? 全身の血管の炎症が起こる病気で、発熱・目の充血・手足が赤く腫れるなどの症状があります。入院治療...

今回は川崎病で入院をしてから退院するまでの経過をお話しします。

入院するまでの経過はこちらを参考にしてくださいね。

熱を出した子供
川崎病にかかった!2歳娘の経過(発症から入院前まで)前回は川崎病の概要について紹介しました。川崎病がどんな病気かはこちらを見ていただけるとわかりやすいです。 https://tryn...

私は医療従事者ではありません。

あくまでも私の娘が発症した際に病院から受けた説明や自分が調べた情報をもとに掲載しています。

気になる症状があれば自己判断せず受診するようにしてくださいね。

川崎病で入院してから退院するまで

発症から8日目 かかりつけ医5度目の受診→総合病院の受診・入院

娘も私も疲れていたのか9時過ぎに起床。10時頃、かかりつけ医を5度目の受診。

症状の改善がなく、高熱が1週間継続していること、発疹が手足口病の特徴である水疱でないし出たり消えたりすること、足の裏が赤いことから川崎病ではないかと伝える。かかりつけ医は「川崎病である可能性は否定出来ない」として紹介状を記入。紹介された病院の予約をとり、午後に受診することになる。

15時頃 自転車で約30分の病院に到着。最初の診察で紹介状の内容、現在の症状を確認。かかりつけ医の検査で症状が似ている溶連菌・アデノウイルスが陰性となっていること、現在の症状から川崎病でほぼ間違いなく、このまま入院となることを伝えられる

そのまま身長・体重の測定→心臓と首のリンパ節のエコー撮影をされる(ここまでは親同伴)。その後は娘1人で胸のレントゲン撮影→血液検査を受けて点滴をつけてもらった。私が部屋の外で待っている間も、不安や痛みから娘が号泣する声が聞こえてくる。正直ここが一番つらかった・・・ちなみに娘は指吸いを必ず左手でしていたため、点滴は利き手だが右手にセット。自力でご飯が食べられないことよりも、精神安定剤となっている指吸いができない方が本人がつらいと思ったためそうしたが正解だった。この日はほぼずっと指吸いをしていた。

各種検査後、病棟に移り入院案内、施設案内と治療の流れを説明される。その際に、付き添いをするかどうか聞かれる。この病院の場合、付き添いの有無で部屋が変わるため、24時間付き添うか、完全に付き添いなしにするかの2択だった。この日から3日間は私が元々仕事が休みだったため付き添いを選択。もし、途中から付き添いなしに変更するなら部屋の空き状況でできるかどうか変わるので早めに申告するように言われる。

17時頃 病室に通される。看護師によって心電図測定のモニターをつけられる。点滴とモニターでたくさんのコードをつけられている様子が痛々しく見ていてつらかった・・・

担当医がきて、血液検査の結果から川崎病と確定したと伝えられる。具体的にはCRPという炎症を示す数値が10.3と高い(基準値は0.3以下)ため。

発症から8日経過しておりすぐに治療を開始するため、治療の同意書の説明を受け、サインを実施。概要はこんな感じ。

川崎病治療におけるガンマグロブリン療法に対する説明と同意書の概要

●川崎病は直接の原因は不明だが血管の炎症によって冠動脈に動脈瘤をつくることがある
●これを防ぐために大量ガンマプロブリン療法が導入された
●これの治療によって冠動脈瘤の発生は25~30%→5.9%に、死亡例は約1%→0.04 %に低下している
●血液製剤のため既知のウイルスは検査・除去しているが、未知のウイルスが含まれる可能性がある
●副作用で発疹や血液低下、ショックがみられることがある

その後、投与開始までに外出許可をもらい私一人で生活用品と私の食事の買い出しへ。最低限必要なものだけ購入して病室へとんぼ返り。アンパンマンの動画を見ながら、おとなしく待っていてくれてホッとした。娘は病院食(軟飯や具のない味噌汁)で夕食。食欲がないようで半分ほど食べて終了。

18時半頃、ガンマグロブリンの投与が始まる。それまでつけていた点滴のパックを外してガンマグロブリンの瓶をセット。初めの15分はショック症状が出る可能性から看護師がつきっきり。途中、何度か血圧を図り変化がないことを確認しながら変わった様子がないか観察。その後も15分ごとに看護師がきて3度ほど血圧を測定される。

21時頃 投薬するガンマグロブリンのロットが変わるため、再度同じようにつきっきりの15分間。ガンマグロブリンは輸血が元なので、ロット=提供者が変わるとタンパク質に違いがでてショック等の症状が出ることがあるらしい。その後も15分ごとに3回ほど血圧測定を実施。ショック等の症状もなくそのまま就寝。就寝後も約2時間毎に状態の確認や血圧測定があり、そのたびに体動かしたため少しぐずることもあったが、トントンすると落ち着き寝ていた。久々によく眠れたかな。

23時ごろ仕事が終わった旦那が家からおむつや着替え・生活用品をもってきてくれた。面会時間外のため、病室でなく共有スペースで持ってきてもらったものの受け取りと診察結果や今後の治療について共有。付き添いに関しては、娘の精神安定のためにもやはり入院中どちらかが付き添いしたほうが良いと思ったので、旦那の休みの調整が可能なら休みを増やしてほしいと伝える。お互い休みの日は付き添いして、もう一方が仕事にいけるようにしたいと伝えた。

入院2日目(発症から9日目)

朝6時でガンマプロブリンの投与終了。同時に心電図のモニターも外れる。その時点で体温は36.5度。ついに8日ぶりの平熱!!!

食欲も少し復活し、朝ごはんでいちごジャムの美味しさに目覚める(笑)食パン8枚切りサイズ完食!おかずは気に入らなかったのか2口でおしまい。牛乳とりんごのすりおろしは完食。

食後少し眠いのか疲れたのかゴロゴロしてる時に「いたいー!」というので見ると、点滴を指している右手の甲がパンパンになっている。ちょうど来た看護師に伝えると、点滴が漏れているようなのですぐに外します!と点滴を外される。軽くもんで、あとは自然に元に戻りますとのこと(翌朝には普通でした)。薬の投与も終わり食事もとれているためここから点滴をつけることはなかった。

ここでもやはり一番近くで見ている親が気をつけて観察することが大事だと実感。看護師さんも一度に何人もの患者さんを見ているし、細かいところに気づかないことは絶対に起こりえるよなと思った。

熱も下がりコード類もすべて外れて、娘は動きたくて仕方がない様子。すでにベッド上だけでは狭すぎて、私の椅子の方に下りてきて歩き回ったり、ソファを登ったり下りたりと動き回っていた。

15時ごろ私の両親が病院に到着。入院誓約書のサイン・押印のため来てもらった。誓約書のサインは同居以外の成人でないとだめだったため、近くに住んでいて本当に助かった。娘をすごく心配していたが、感染防止のため娘との面会はできなかったので、デイルームでこれまでの経緯と治療について説明し、病室で元気に遊んでいる娘の写真をたくさん見せておいた。

16時半頃 入院後初のシャワー。寝起きでグズグズして「ママがいいー!」と叫びながら看護師さんに連れていってもらう。すでに点滴が終了していたため、シャワー後入院着から私服に着替える。スッキリしたようで少し機嫌も良くなっていた。

17時頃 入院診療計画書の説明を受けてサイン。どういった治療を行うのかだけでなく、食事や入浴についてや、安静が解ければプレイルームで遊べるなど入院生活全般についての説明が書かれていた。やはり入院期間は10日前後で、血液検査と心エコーを実施し数値・状態に問題がなければ退院できるということ。

20時頃 旦那が追加で依頼した物品を持って初めて病室に。久々にパパに会えてちょっと恥ずかしい様子の娘(笑)消灯時間が近づき、昼に塗ったぬり絵をお土産に渡してバイバイ。旦那が見えなくなると、「パパといたかった…」としくしく泣いてた。その後ぐずぐずしながらも21時半頃に就寝。

入院3日目(発症から10日目)

朝の検温は36.2度。朝ごはんのロールパン、ヨーグルト、バナナは一瞬で完食(笑)

午前中に採血。別室に呼ばれたので、久々に靴を履いて歩いて病室を出られてルンルンな娘。でも採血の気配を感じ取ってか、部屋に入ると固まる。採血では相変わらず号泣だけど、がんばりましたシール(アンパンマン)をもらって涙が止まる(笑)「頑張ったから少しお散歩してもいいよ」と看護師さんに言われ、同じ階の絵本置き場までお散歩。片道30秒くらいだけど、歩けたのが嬉しいようでウキウキしてた。

11時から私はシャワー。部屋に戻るとご機嫌で遊んでいたため、そのまま食料の買い出しへ。帰ると同じ部屋の他のお母さん方が娘のベッドに集まってたので泣いてたかな!?と焦ると、「すごくご機嫌でビニール袋にティッシュ詰めて見せてくれてましたよ」とのこと(笑)娘はティッシュ詰めに飽きたのか、おむつの袋を抱えてにこにこしてた。

外出前に「おうちに帰ったら何がしたい?」と聞くと「おままごと!」と即答だったので、食料の買い出し時に100均でおままごとセットを3つ購入。見せると目をキラキラさせて「あけていい?あけていい?」と喜んでくれた。「もうすぐお昼ご飯だから、ご飯来たらお片付けするよ」とお約束して取り出すと、夢中で遊んでた。ご飯がきてすぐ片づけするも、半分くらい食べると「おなかいっぱいになっちゃったー(視線はずっとおままごとグッズ)」と完全に遊びモード。すごく気に入って16:30頃までずっと遊んで、睡魔に負けてお昼寝。

その間に担当医がきて血液検査の結果を説明される。CRP(炎症の度合い)は前回の10.3から5.8に低下。退院の目安は1.0なので、まだまだ高い状態。1.0を切れば翌日退院可能だが、毎日採血して計測しても大きく数値は変わらないし、体の負担も大きいため、2日空けて再度血液検査をすることに。翌日は心臓のエコー検査をする予定。

娘はかなり元気で、病室にいるのが退屈らしく「おそとですべりだいしよ!」「イオンいこう!」「おうちかえる!」とずっと言っていた。少し息抜きになれば良いかなとテレビカードを買って、まるちゃんとサザエさんをみながら晩ご飯!少しリラックスできたかな。

入院4日目(発症から11日目)

昼ご飯前に心臓のエコー検査。病室のベッドで寝転んでそのまま実施。私と手を繋いで少しおしゃべりしながらリラックスして受けられた。

昼ご飯後、担当医がきて心エコー検査問題なしと伝えられる。明日は担当医が不在なので別の医師が担当すること、明後日に血液検査と心臓医の専門医の診察があることを説明される。

14時前 保育士さんが病室に来て今日からプレイルームが使えることに!お風呂後早速プレイルームへ。広い部屋&たくさんのおもちゃが嬉しくてにこにこ。でも場所見知りからか「あれとりにいこう」「ママもいっしょに!」と移動は全て手つなぎ。キッチンセットとおままごとグッズが気に入りひたすら調理、盛り付けをして、その後ひたすら手洗いをしていた(笑)この日はこれまでと比べて明らかに元気にだったので本当に嬉しかった

その後、おやつのカステラといちご豆乳を瞬殺してお昼寝。晩ご飯もしっかり食べて「なんかおなかすいたー」って私のご飯を食べようとするくらい食欲旺盛。この日から手の指の皮がめくれ始める。川崎病の回復期の特長らしく、アスピリンの影響で血が止まりにくいこと、二次感染の可能性から無理に剥がさないようこまめに切ってあげるのが大事らしい。
明日休みの旦那と23時頃付き添い交代。これまでの経過と注意点を伝えて付き添い交代。私は久々に自宅に帰り、明日の仕事の準備と大量の洗濯物をセットして就寝。

入院5日目(発症から12日目)

私は4日ぶりの仕事!娘が入院していることは他の社員にも共有しておりとても心配される。でも川崎病を知ってる人はいなかった。やっぱり認知度は低いみたい

退勤後、食料などの買い出しをして病室へ。ご機嫌でお話してる声が聞こえて一安心。「ママおかえりー!」と出迎えてくれた。この日は特に検査も変わったこともなく、お絵描きしたり、おままごとをしたりしてのんびり過ごしたらしい。旦那は翌日仕事のため付き添い交代。

入院6日目(発症から13日目)

朝から心臓医の診察、心臓エコー検査、血液検査とバタバタ。心臓の検査は問題なし!血液検査はCRPが1.1!惜しくも0.1高かった…明後日再検査に決定。

そこで数値が問題なければ翌日退院となるため退院準備も開始。退院予定日は私は出勤の予定。私の父が休みだったため、退院の手伝いと車を出して欲しいと依頼。快諾してくれたので、当日は旦那と私の父で退院する予定となった。

この日も本当に元気いっぱいに過ごしていた。入院してるのが不思議なくらい元気。娘のお昼寝中に、私はいつもと違うスーパーへ自転車でお出かけ。ずっと病室にいるとどうしてもストレスがたまるので気分転換になってよかった。

入院7・8日目(発症から14・15日目)

旦那が付き添い。8日目は朝から心エコーと血液検査を実施。午後に担当医が来て検査の結果問題ないため翌日の退院が決定!CRPは0.5!余裕のクリアだった。

入院9日目(発症から16日目)退院!!

ついに退院日!朝に最後の診察を受け問題なし。退院後の生活や今後の診察のスケジュールを聞き、川崎病急性期カードというピンクのカードを渡された。川崎病の経過や治療内容について書かれていて、これから病院に行く時は掲示が必要らしい。回復してからも後遺症の可能性はあり、長く付き合っていかなければならないのだと改めて実感した

また、入院中に投与されたガンマグロブリンの効果で適切な抗体ができないため、予防接種は当分受けられないそう。不活化ワクチン(日本脳炎・インフルエンザなど)は2か月、生ワクチン(おたふくかぜ・水ぼうそうなど)は6か月空ける必要があるとのこと

その後、旦那と私の父で荷物をまとめて午前中に帰宅。

9日ぶりのお家でテンションが上がり大騒ぎ!一通りおもちゃで遊んだ後、ぬいぐるみたちと椅子にギュウギュウになりながら座って、大好きなアンパンマンを見ながら夢の中へ・・・昼寝から起きてから少し甘えんぼモードだったけど、ゼリーを見つけて目覚める(笑)その後はこれまで通り 元気にご機嫌に過ごしてました。

退院後の生活

娘の場合、後遺症もなかったので、運動制限はなく通常の生活を送れています

退院翌日から毎朝アスピリンの粉薬の服用を継続。経過によって2~3ヶ月は飲み続けるそう。その間、血が止まりにくくなるため怪我をした際は長めの止血が必要です。

あとは定期的に心エコー検査と診察が必要となります。現状、娘は退院2週間後・1か月後・2か月後の診察を受けましたが、特に異常なし。頻度は減りますが、退院から5年ほどは定期的な診察・検査が必要となるそうです。このまま何も問題ないように祈っています。

まとめ

今回は川崎病での入院から退院までを振り返りました。

今回、娘はかかりつけ医を4度受診しましたが、一度も川崎病という診断は出ませんでした。川崎病であることに気づいたのは私たち親でした。

もちろん体調不良であれば病院に行って診てもらうのが一番ですが、それだけでは子供の命は守れないと今回の件で本当に心から思いました。親が知識をつけることはとても重要です。

川崎病はどういう病気なのかを頭の片隅に置いていただいて、いざというときに気づいてあげられるといいなと思います